-  The Warrior Celt
Release:2024 年
Type:full-length
Label:King Records
Country:Japan
Genre:Folk Metal
3作目。我が最愛のメタル師匠、Koh Nishino率いる国産フォークパワー。私は20数年前の大学時代、彼の運営するレビューサイト、Castle of Pagan(現iMetal)を貪るように閲覧し、ヘヴィメタルの泣きの素晴らしさを学んだ一人。そのKohさんが主催するバンド、ベルファストを初めて拝聴する。”Song for Devil”にて、いきなり弦楽器が乱舞しメタリックなリフが刻まれ、KohさんのシャウトがIN、いきなり悶絶である。ガッツィーな歌メロに燃えるね!しかもリードのクサメロ美旋律にいきなり心を鷲掴みにされた。Kohさんの歌唱は決してパワフルな部類ではないかもしれないが、味わい深い声質それ自体に哀愁味があり実に素晴らしいではないか。”Ibernia”がまたキャッチーで良い。比較対象にはSkyclad等が挙がると思うが、彼等よりも遥かに良いね。”Last Ember Fades”の抒情性がまた至高である。聴き入るね。弦楽器のフック、リフとの絡みが熟練の職人の様だ。Kohさんは英詞の発音もスムースでにわかに国産とは思えない雰囲気がまた見事。MakotoさんとTaroさんのツインギターも非常にハイレベルでリードプレイもかなり良いね。海外一線級と何ら遜色ないレベル。続いて疾走する”Thor's Roar”。うお〜クサい!苦笑。イズミたん、ユミコたん美女二人によるヴァイオリン、フルートの乱舞、堪らないものがあるわ。ShingoさんとMasakiさんのリズム隊もかなりハイレベルで一糸乱れぬ土台の構築が盤石振りをアピール。泣きサイドの”Morning Dies Away”も浸れる曲よ。リードはMakotoさんかな?良いソロ弾くなあ。ブルージーなアジもグッド。エピカルな”I Am the Storm”、曲名通り力強い雰囲気。Kohさんのハイトーンに濡れますわ(照)。続く”The Story of My Life”も哀メロが効いており、リフのフックが良いスパイスで、コーラスがRhapsody of Fireを想起させる佳曲。”I Demigod”もフォークバリバリのアレンジが鮮烈な哀愁のミドル。アイアン・メイデン及び、スウェディッシュメタルのエッセンスを多分に感じさせるね。Kohさんが敬愛するブルース・ディッキンソン風の歌唱も良いんだよなあ。転調して速くなるアレンジも素晴らしいし、ギターソロに一々悶絶させてくれる。ラストは、アルバムタイトルトラック9分弱の大作”The Warrior Celt”。抒情的なアルペジオから、勇壮たる盛り上がりを魅せる。演奏陣のハイレベルなプレイアビリティと極上のアレンジメント、ヒロイックに歌い上げるKohさんの歌唱が相まってフォークメタル最高峰の作品に仕上げてくるのは只々驚愕で、正直ここまで素晴らしい作品になるとは、失礼ながら思ってもいなかった(アルバムアートワークも2024年のベスト)。嬉しい驚きと共に、Kohさん含めバンドの今後の益々の発展を陰ながら応援するばかりである。最後にKohさん、iMetalの更新もお待ちしてますよー!
(満足度 100%)
登録日:2024-10-27
更新日:2024-10-27