- Cry to Me, River
Release：2004 年
Type：full-length
Label：Stellar Winter Records
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
1作目。ウクライナの偉大なる英雄による記念すべき処女作。悠久の大河を巡るかのような神秘的な序曲”Kroda”から邪悪なトレモロで激走を始める”Endless Path of Legends”が本作いきなりのハイライトである。バンドの顔であるエイゼンスラヴ氏の叫びが魂を揺るがし、笛によるアレンジが神々しさをアピール。時に暴虐に時に美しく、クローダの奏でる旋律は筆者を異世界に誘う魔力を持つ。ラストのHypocrisyのカヴァーも秀逸。
（満足度 100%）
登録日：2023-07-27
更新日：2024-05-16
- До небокраю життя...
Release：2005 年
Type：full-length
Label：Ancient Nation Productions
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
2作目。ウクライナではNokturnal Mortumと並ぶ重鎮。フォークロアな冒頭から、らしい激走がスタート。泣きの旋律に身悶える他ない。前作に比べフォーキッシュな楽器を多様するため一見フォークメタル的にも感じるが、彼らは真正のペイガンブラックメタルバンド。邪悪なその出音は、祖国ウクライナを出自とする彼らにしか表現できないサウンドだ。シンフォニックなシンセをバックに激走するパートが実に荘厳で、メイデン的なハーモニーフレーズで叙情性も塗布。非常に質の高いペイガンブラックメタルである。
（満足度 97%）
登録日：2023-06-10
更新日：2024-05-17
- Fimbulvinter (Похорон сонця)
Release：2007 年
Type：full-length
Label：Hammermark Art
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
3作目。アンチクライスト、祖国至上主義を掲げるウクライナのペイガンブラックメタル。音楽的方向性は不変。フォークロアなアレンジを施し叙情性豊かなギターハーモニーを駆使して荘厳に疾走。転調を繰り返す巧みな曲展開も魅力である。ユニットながら、エイゼンスラヴ氏の絶叫による邪悪さ、他全ての楽器を担当するヴィテルツギル氏の音楽的センスとが遺憾無くアルバムに投影されている。
（満足度 97%）
登録日：2023-06-10
更新日：2024-05-17
- Live in Lemberg
Release：2008 年
Type：live album
Label：Hammermark Art
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
ウクライナ西部の都市リヴィウでの、初のライヴレコーディング。録音状態は極上で、クローダが紡ぐペイガンサウンドがダイレクトに腹に響く堪らなさ。何より正確無比な演奏が素晴らしい。激情のペイガニックサウンドをがっつりと再現してる凄さ。何より祖国団結を掲げるエイゼンスラヴ氏の煽りと共に素晴らしい絶叫。泣きのトレモロの洪水に身を委ねるのみ。オーディエンスのクローダコールも胸を熱くさせる！
（満足度 88%）
登録日：2023-06-26
更新日：2024-05-18
- Schwarzpfad
Release：2011 年
Type：full-length
Label：Purity Through Fire
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
5作目。ヴィテルツギル氏が脱退し、前作からゲストで参加していたセルグフィル氏が正式にギタリストとして加入。他、ベース、キーボード奏者等を加え本格的なバンド編成に。不穏な大自然のSEから始まり、勇壮な進軍を見せる。原始キリスト教に蹂躙された祖国を憐れむエイゼンスラヴ氏の叫び、狂おしき哀愁のリフ構成、アグレッシヴに走るリズムの一体感が最上級の満足度である。どの曲も長尺で初期からの笛系統のフォークロアなアレンジも忍ばせているので、彼ら本来の魅力も余すことなく凝縮されている。
（満足度 100%）
登録日：2023-06-24
更新日：2024-05-17
- Live Under Hexenhammer: Heil Ragnarok!
Release：2012 年
Type：live album
Label：Independent
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
モスクワで行われたライヴレコーディング。リヴィウでのあの熱きパフォーマンスを知っているだけにアウェイの地からか、MCもなくオーディエンスの反応の薄さが物足りない。しかし演奏力は抜群でツインの紡ぐフレーズの破壊力、要所で絡む笛の音、スラヴ民族のDNAを纏ったエイゼンスラヴ氏のスクリームは絶品で、中盤の名曲”Kroda”〜”Endless Path of Legends”の流れは堪らない。また、カヴァーを3曲演っており、Storm、アブサードのカヴァーがNICE。
（満足度 87%）
登録日：2023-06-30
更新日：2024-05-18
- Varulven
Release：2013 年
Type：EP
Label：Purity Through Fire
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
4曲入りEP。笛が乱舞しフォークメタル色の強い一枚。女性ヴォーカルアレンジなど、トラディショナル、フォークロア性を強調しており、クローダの別の一面を垣間見ることができる。4曲目はライヴ音源のアブサードカヴァー。音質は悪いが完璧なパフォーマンス。
（満足度 85%）
登録日：2023-06-30
更新日：2024-05-18
- Навій схрон
Release：2015 年
Type：full-length
Label：Purity Through Fire
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
7作目。9曲中、前半6曲がダークアンビエントのインストと言う初の実験作。フォークロアアレンジを施し、神秘的に進んでいく様はメタル度が低く淡白なのは致し方なしか。後半3曲で本来のらしい楽曲を展開。たまにはこんなアルバムもアリかなと思えるね。
（満足度 85%）
登録日：2023-07-01
更新日：2024-05-17
- GinnungaGap GinnungaGaldr GinnungaKaos
Release：2015 年
Type：full-length
Label：Purity Through Fire
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
6作目。クラドガルド氏が加入し、セルグフィル氏と共にツインギターチームを編成。クローダらしい哀メロの効いたペイガンブラックは健在。比較的コンパクトな楽曲が並ぶものの、激情のサウンドに身を任せるだけでグッと来る煽情性の高さは流石目を見張るものがある。顔であるエイゼンスラヴ氏の邪悪な叫びはデビュー以来一貫しているし、現代プロダクション下での音の分離の良さもプラス要素。
（満足度 95%）
登録日：2023-06-30
更新日：2024-05-17
- Kälte Aurora - Live in Lemberg II
Release：2017 年
Type：live album
Label：Purity Through Fire
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
2016年にウクライナのリヴィウで行われたショウを収録した三枚組ライヴアルバム。いや〜何が凄いってエイゼンスラヴ氏の極悪マッチョスキンヘッドだろう！イカつすぎる（噂ではフィットネストレーナーもやっているとか）。そして何より極上の録音状態で奏でられるトゥルーエピックペイガンブラックメタルの素晴らしきこと。ツインギターによる悲哀のトレモロフレーズ、笛の乱舞による胸を締め付けられるドラマ、殺傷力もまたクローダのバンドサウンドの高さをキッチリと証明。"Endless Path of Legends"は神曲だね！文句のつけようの無いライヴアルバムである。ファンは必携せよ！
（満足度 95%）
登録日：2023-11-12
更新日：2024-05-18
- Selbstwelt
Release：2018 年
Type：full-length
Label：Independent
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
8作目。ギターのクラドガルド氏脱退、ザイモボル氏が加入。前作から一転、クローダらしい泣きメロ激走を叩きつけるオープニングに歓喜！エイゼンスラヴ氏魂の叫びも正に至高。ブルータルな雰囲気に溢れながらもメロディックなトレモロの旋律美で呑み込むセンスがこのバンドの凄い所だ。ただ、その後は比較的淡白な展開が続くため、少々拍子抜け。次作で巻き返して欲しい。
（満足度 88%）
登録日：2023-07-01
更新日：2024-05-18
- The Legend and the Hammer
Release：2023 年
Type：compilation
Label：Purity Through Fire
Country：Ukraine
Genre：Pagan Black Metal
05年、06年リリースのスプリット盤を纏めてリイシューしたコンピレーション盤。クローダらしい悠久の大河を想わせる抒情的なインストから邪悪なペイガニックリフがかき鳴らされる。勿論笛入りだ。激情の泣きもまた見事に盛り込まれている。メイデン風トレモロリフとエイゼンスラヴ氏魂の咆哮が混じり合い極上のサウンドを作り上げており、申し分のないカタルシスを得ることが出来る。2枚目は打って変わりブルータルに迫る一枚だが、楽曲的に少々インパクト薄。
（満足度 87%）
登録日：2023-12-31
更新日：2024-05-18