-  Solitude, Dominance, Tragedy
Release:1999 年
Type:full-length
Label:Hall of Sermon
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
2作目。スウェーデン産、ダーク様式美プログパワー。例えるなら、トニー・マーティン期のサバスそのものである。適度なフックを伴いながらドラマ性を構築するリフとキーボードの絡みが中々に味わい深い。中でもリーダー、トムの渋みのある歌唱が良いね。応援したくなるサウンド。アートワークもかなり好み。
(満足度 89%)
登録日:2024-10-09
更新日:2024-10-09
  -  Recreation Day
Release:2003 年
Type:full-length
Label:InsideOut Music
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
4作目。前作から加入のギタリスト、以後パーマネントメンバーとなるヘンリクの貢献度からか、ギターパートのフック感がアップ。印象的なツインリードを奏でたりと好印象。トムの安定した様式美歌唱もまたヨシ。一聴したインパクトは薄めながら着実に様式美マニアのツボを突く作風はやはり堪らんわ(敢えて突き抜けない所も苦笑)。Hail!
(満足度 89%)
登録日:2024-10-09
更新日:2024-10-09
  -  The Inner Circle
Release:2004 年
Type:full-length
Label:InsideOut Music
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
5作目。より内省的なダークプログを展開するようになり、開始から地味さが勝ってしまってる感が強めかなあ。とは言え、ギターのヘンリクと、キーボードのリカルドの抜群のセンスがそこを埋めてフォローする仕事振りが流石だなと唸らされる要素もあるが。トムのハスキーな熱唱もやはりグッと来るしね。
(満足度 81%)
登録日:2024-10-10
更新日:2024-10-10
  -  Monday Morning Apocalypse
Release:2006 年
Type:full-length
Label:InsideOut Music
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
6作目。内省的作品だった前作から、トムの歌メロによる起伏が増しグッと印象アップ。初期の様式的サウンドから普遍的プログメタルへと遷移しつつ、ジワジワと聴き手に迫るドラマティカが実に心地良い。ザクザクのリフも聴き応えがあり、ダイナミズムも十分。良いバンドに成長したなあとしみじみ。なんと言っても激ウマ歌唱のトムのパフォーマンスがずば抜けて素晴らしい。
(満足度 95%)
登録日:2024-10-11
更新日:2024-10-11
  -  Torn
Release:2008 年
Type:full-length
Label:Steamhammer
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
7作目。開始からザクザクのリフが心地良さをもたらす。トムとヘンリクの安定したリフワークがシンプルに良いのと、リカルドのセンスフルなキーボードワークがエヴァーグレイの確固たる根幹を為し、安定期に入った感がひしひしと実感できる。プレイアビリティの高さとその一体感は至高である。確かにファストチューンは無いが、曲作りのうまさとトムのハスキーなトーンが彼らの武器となり聴き手にジワジワ迫り来る辺りが流石だ。兎角トムの歌唱力に心酔する私には、だが。本作も十分に優れた作品である。
(満足度 96%)
登録日:2024-10-11
更新日:2024-10-11
  -  Glorious Collision
Release:2011 年
Type:full-length
Label:Steamhammer
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
8作目。ギターのヘンリクが脱退、マーカスが加入。近未来的アレンジのリカルドのキーボードが印象的なプログを魅せ付ける。が、やはり名手ヘンリクの離脱は大きく、あのダイナミックな刻みとフレージングセンスによる絶妙なフックが後退した感があり。それに比例するように、トムの歌メロも大人しく感じるかな。
(満足度 80%)
登録日:2024-10-12
更新日:2024-10-12
  -  Hymns for the Broken
Release:2014 年
Type:full-length
Label:AFM Records
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
9作目。祝ヘンリク復帰。開始のリフの出音からして段違いに雰囲気があるね。流石ヘンリクである。哀メロを効かせたザクザクのリフワーク、後期エヴァーグレイのスタイルが確立された印象だ。やはりトムとヘンリクの相性は抜群で核となる楽曲のフックも非常に起伏のある作りとなっているのが良く伝わってくる。勿論リカルドのキーボードアレンジによる化学反応も言わずもがな、トムの歌唱力も相変わらず素晴らしくバンドの格をグッと押し上げているね。内省性を秘めたダークプログパワーの力作。
(満足度 91%)
登録日:2024-10-18
更新日:2024-10-18
  -  The Storm Within
Release:2016 年
Type:full-length
Label:AFM Records
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
10作目。最早安定期に入った感のある作風を展開。リカルドの近未来系フレーズが良いフックで効いていたり、やはり私のお気に入りギタリスト、ヘンリクのリフワークがドッシリと楽曲の骨格をコントロールして進行していく様に思わず頬が緩む。確かに速さは無い。それでいて聴き手を飽きさせずに、自分達のサウンドを追求する姿勢と卓越したアレンジメントが見事である。ヘヴィでドラマティックな”My Allied Ocean”がお気に入り。
(満足度 91%)
登録日:2024-10-18
更新日:2024-10-18
  -  The Atlantic
Release:2019 年
Type:full-length
Label:AFM Records
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
11作目。不変の美学此処に有り。ヘンリクのヘヴィなザクザクのリフをメインに、リカルドの近未来的シンセアレンジ、トムの激ウマなハスキー歌唱。と言いつつ過去作と比べてフック感が渋さにシフトしているのが気になるものの、ジワジワと迫るエヴァーグレイ流ドラマティカの演出によりいつも通り気づいたら彼等の音世界に没入している。本当凄えの一言。スロー、ミドルの基本的楽曲構築ながら、聴き手に迫ってくるこの感じがやはり堪らないのである。現代的プログパワーで言ったら、個人的に彼等が最高峰。異論は認めない。
(満足度 92%)
登録日:2024-10-19
更新日:2024-10-19
  -  Escape of the Phoenix
Release:2021 年
Type:full-length
Label:AFM Records
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
12作目。トム、ヘンリク、リカルドのコアメンバーによる極上の泣き系プログをガッツリと表現。トムの表現力はより深みを増し、ヘンリクの刻みは変わらぬ安定感、リカルドのセンスフルなフレージングも益々の冴えを見せ、後期に於いても順当な進化を確認でき私は嬉しいね。内省性をチラつかせながらも強力なフックで聴き手をねじ伏せ、また、疾走感に頼らないパワーメタルで彼ら程聴かせるバンドを知らない。正にセンスの塊。エヴァーグレイ万歳である。
(満足度 99%)
登録日:2024-10-14
更新日:2024-10-15
  -  Theories of Emptiness
Release:2024 年
Type:full-length
Label:Napalm Records
Country:Sweden
Genre:Progressive Metal
14作目。変わらぬ高品質。トムの歌メロはキャッチーに、冒頭からダブルベースが踏み鳴らされ、トム&ヘンリクのツインギターが芳醇な絡みを見せる。リフ、リード共に実に安定し切ったプレイである。エヴァーグレイ独特のアトモスフィアを生み出すリカルドのキープレイも変わらぬドラマティシズムを形成し、彼等のダークな抒情世界に浸り心地良い高揚感を得続けることが出来る。変拍子を多用するリズム隊が作り出すダイナミズムも言わずもがな。泣きの”Ghost of My Hero”好きだなあ。胸に染み入る佳曲だ。他にも彼等らしい内省的ドラマティカを放出する”We Are the North”、普遍的ロックチューンの領域にまで侵入した”Our Way Through Silence”等、らしい曲、新機軸な曲も点在。また過去作に比べ、幾分落ち着いてしまった感はあるものの、決して悪い出来では無い。ふと手に取りたくなるアルバムだ。
(満足度 87%)
登録日:2024-10-29
更新日:2024-10-29